
先週、筑紫哲也氏の訃報ニュースで驚いた。
筑紫さんといえば、石原裕次郎、長嶋茂雄らとともに、われら団塊世代の憧れのスターの一人である。オレより一回り上の73歳だったそうだ。
その夜のうちにメールでお悔やみを送ったわけは、白ヒゲが書いた「ああ、日本人」という原稿を、2000年の春の「第7回週刊金曜日ルポルタージュ大賞異色特別賞」に強く押してくれた審査員の一人だったからである。
―「山間でペンションを営む筆者が、そこにやってくる『日本人』のひどさを活写しているのだが、文章は柄が悪く、粗っぽい。これほど乱暴な筆使いは前代未聞だろう。それが『日本人』の現在と見事に照応しているのが魅力だ。蜘蛛が糸を張りめぐらして獲物を待ちかまえているかのような意地悪な視線の持ち主だが、『獲物』がいくらでもいるのもいまの日本である。その点で説得力は抜群だ」―
これは白ヒゲ原稿にくれた筑紫さんの選評であり、故人との接点といえるものはわずかこれだけのものであるが白ヒゲの生涯で数少ない自慢話の一つなのである。