
昨年のクリスマスに看板犬のジローが逝ってから、はや2か月が過ぎた。
裏庭には25年間、わが砦に君臨してきた十数頭の愛犬、名犬、看板犬たちが永眠している。
オープン以来、相棒犬のいない生活をやったことがないから、歯が抜けた、いや、トレードマークの白ひげを剃り落したような淋しい毎日が続いている。
歴代の愛犬たちは、駐車場にお客さんの車が入ると「Won! Won!」と出迎えに行き、雨が降っても雪が積もっても見送りに行っていた。
「No!」と人さし指を立ててみせるとすぐにやめ、「Weit!」と手の平みせると何時間でも待っている。「Go!」はスタート、「Stop!」はストップ。
「Down!」は伏せで、「House!」はハウス。
「ピーッ!」と指笛吹けば即座に舞い戻り、
「Nenne!」(ねんね)と、「Umaー!」(うま=食事)はわが家のオリジナル合図。
ほんとに賢い犬たちばかりだった。
このとこ、馴染み客から「ジローの次はどうするの?」とよく問われる。その度に「うーん」と唸っている。
正直いって、犬がいなければ外出しやすい。かといっていなければ安心して留守にできない。周りから「うちの犬はどうお?」と勧められても、飛びつく、噛みつく、無駄吠えするような小型・中型のバカ犬では役立たずだし、ましてや、車を乗り換えるときにも「イメージダウンになるから、やっぱりアメ車に乗ってよ」といってくれる人がいたくらいだから、「イメージダウンになるからやっぱり超大型犬しかいないね」という人も多いから大変だ。かといって今まで同様に良質のグレートデーンともなると中古車一台買うほどかかる。かといって歴代のような賢い犬たちに出遭える確率は低いだろう。こんな時代になって、こんな歳になってはそうそう簡単に決心できることではない。かといっていつまでも看板犬がいないというのも・・・ねぇ。
まあ、しばらくはゆっくり、じっくり考えてからにするしかないだろう。
■写真は往年の名犬ゴローとジロー