
「居候」=いそうろう=とは、国語辞典によると「他人の家に住んで食べさせてもらうこと」とある。
英語では「a nonpaying guest」とか、「a sponger」という。いや・・・らしい。
その居候が今、うちにいる。50歳で、なんと年俸1,200万もとっている岡山の某鉄工所の会長さんで現在、家出中! 家出といっても今回が初めてではない。前回もうちに転げ込んで来ていたくらいだから、家族もガス管を加えたり、ビルから飛び降りたりの心配などしていない。
かれこれ20年来の付き合いにつき、家庭環境も真面目な人柄もよくわかっているし、「飯さえ食わせてもらえれば、雨露さえしのげれば」と懇願され、仕方なく引き受けることにあいなったのである。
本業はいたって順調。長男と次男がしっかりと会社を守ってくれているという。こんなに恵まれているのに、なんでまた家出なんや。
カレンダーに×が増えるごとに、それがおぼろげではあるがわかってきた。「離婚した前妻と若き現妻とのもつれた三角関係に落ち込んだ優柔不断な亭主」というのがオレの見方である。
1本50キロ前後もあるヒノキの丸太を独りで森林組合から軽トラで運び込んではコツコツと皮を剥いている。過去にいた居候たちとは違ってタバコも酒も呑らぬひたむきさがいい。
しかし一日も早く充電し直して家族の元へ、会社へと復帰してもらいたいものである。
■今、居候が皮を剥いてくれているヒノキの丸太で建てたいと計画している、昔、北海道で見つけたツリーハウスの写真。