
あるとき、雪が舞う近くの山中で車が動かなくなり、救助を求めてきたカップルがいた。
すぐさま駆けつけ、凄いブッシュの中から車をレスキューしたがそのポンコツ車のエンジンがいうことをきかない。あまりの寒さに二人を連れ帰る。
ところがJAFが来るまで散々呑み食いした挙句に、「手持ちがないので明日、必ず支払いに来ますから」と自宅電話まで書き残して帰りながら数カ月もナシのつぶて。人の情けを踏みにじりやがって! で電話すると居留守をつかい、10年以上も知らんぷりを通している輩がいる。
つい先日も車が脱輪して3キロもある山道を徒歩でSOSを求めてきたカップルがいた。
いつものごとく現場に急行したが簡単な牽引だけでは引き揚げられない状況下にあったから、レッカー付きのJAFにバトンタッチして帰ってきた。
その後、お客さんと一杯呑っていたら、この二人が現れた。
なんとお礼をいいに来てくれたのである。
大した力になれなかったにもかかわらず、彼らの誠意が嬉しくて、「さあ、遠慮なくやれや」で、ともにおでんの鍋をつついた。
その夜遅く、なんと彼らからクリスマスイブのネット予約が入っていた。
今までに何度も人助けらしきことをして報われたことなどなかっただけに久しぶりに気分のいい夜となった。
イブは大いにもてなしてあげようと思う。
■写真はかつてのレスキュー車