
カナダ人のクリスはブラックボディーのアウディー・Q7に、嫁さんの里美ちゃんも同じブラックボディーのアウディー・カブリオレに乗って金髪をなびかせ颯爽とやってくる。夫婦合わせてざっと2.000万円なり。
その友達のカーペンター・カークはど派手なキンピカのステンレスホイールを履かせたブラックボディーの HUMMER でやってくる。オレには買えないし趣味でもない。だけどデカイ身体の二枚目によく似合っているから許せるんだよなぁ。
あれは一年前のことだった。
「こらーっ! おまえんとこの、この道はなんじゃー! うちの可愛いチワワが車酔いしとるやんけー!」
うちのアクセス道(立派な県道)にクレームをつけてきた予約客がいた。
なんやてぇ、HUMMER にチワワが5匹ィ?
HUMMER なら、セントバーナードかグレートデーンやろ?
HUMMER は、道なき道を走るんとちゃうんかぁ! 悔しかったら来てみィー!
「・・・・・・」
返事がなかった。
うちの女房の愛車は1996年式の真っ赤な Jeep・ラングラー。
そしてオレの愛車は昭和55年式の俗に「40」といわれる、これまた真っ赤なランドクルーザー。十数年前、山で横転し屋根がなくなり、アメ車みたいにカッコよくはなっているが、夏は暑くて冬は寒くて乗る機会がめったにない。ともに今やクラシックカーか。
けれど自分たちには似合っている、いや身分相応と自負している。